太陽光発電とは
太陽光発電は、太陽の光を太陽電池に照射して直接的に電力に変換する発電方式です。発電に必要な物は太陽光のみで、再生可能エネルギーである太陽エネルギーの利用したクリーンな発電方法です。
日本は、石油や石炭などのエネルギー資源のほとんどを海外からの輸入に頼っています。こういった化石燃料はいずれなくなってしまいます。太陽の光という無限のエネルギーを利用する太陽光発電は、年々深刻化するエネルギー資源問題の有力な解決策の一つです。
では、太陽光発電とはどのようなものなのでしょうか?ご説明します。
太陽電池について
太陽光発電の一番重要で中心となるものが太陽電池です。この太陽電池はシリコンなどの半導体で形成されていて、光を受けると照射の強さに比例して発電します。太陽エネルギーを電気に直接変換するエネルギー変換器です。
現在、いちばん普及しているシリコン系太陽電池は、電気的な性質の異なる2種類(p型、n型)の半導体を重ね合わせた構造をしています。太陽電池に太陽の光が当たると、電子(-)と正孔(+)が発生し、正孔はp型半導体へ、電子はn型半導体へ引き寄せられます。このため、表面と裏面につけた電極に電球やモータのような負荷をつなぐと電流が流れ出します。
太陽電池の種類
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単結晶シリコン太陽電池
最も古くからある太陽電池です。高価ですが高性能で、特に変換効率が求められる用途に使われます。 -
多結晶シリコン太陽電池
現在もっとも広く使われている太陽電池です。細かいシリコン結晶が集まった「多結晶シリコン」を用います。変換効率は少し落ちて15~18%ぐらいですが、単結晶シリコンよりも省エネルギーで安価な方法で製造できます。 -
薄膜シリコン太陽電池
結晶シリコンの100分の1程度のごく薄いシリコン膜を使う太陽電池です。アモルファスシリコン、または微結晶シリコンを用います。変換効率では劣りますが、大量量産しやすく、軽量でフレキシブルなモジュールも造ることができるなどの長所があります。 -
ヘテロ接合(HIT)太陽電池
結晶シリコンとアモルファスシリコンを組み合わせて、結晶シリコンだけの場合よりも省資源で、性能も高めた太陽電池です。
太陽光発電システム
太陽光発電システムは、太陽光を受けて発電する太陽電池で構成された太陽光パネル、太陽電池で発電された直流電流を電力会社と同じ交流電流に変化するパワーコンディショナ、発電した電気を電力会社の送電網に流した量を計測する電力量計から構成しています。
太陽光発電システムの構成装置
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太陽光パネル(太陽電池)
太陽光のエネルギーを電気に直接変換する装置で、エネルギー変換効率、対劣化性、耐久性等のあらゆる要素が求められる最重要部装置 -
パワーコンディショナ
太陽光パネルで発電された直流電流を売電先の電力会社と同じ交流電流に変換する装置。直流から交流へ変換する際の変換効率が重要な要素となる。 -
電力量計
電力会社に売った電力量を計量する装置。
2013年10月8日